お薬の保管方法について教えてください。 | |
○坐薬 座薬は体の中に入っての効き方によって (1)体温でとけるもの(解熱剤がこのタイプがほとんどです) (2)体液でとけるもの(吐き気止めや抗けいれん薬など)の二種類があります。 保存方法はそれぞれ (1)は冷所保存(1〜15℃)、(2)は室温保存(1〜30℃)となりますが、夏の暑さや冬の暖房の影響を考えると、どちらも冷所保存(冷蔵庫などで保存)すれば安心です。冷蔵庫は高温・多湿・直射日光の3点を避けるという点でお薬の保管に適していますが、冷蔵庫内の温度と室温とに差がありすぎると、冷蔵庫から出した時結露し、かえって湿気てしまうこともあるので注意が必要です。 ○シロップ剤:防腐剤が入ってないため、細菌などの汚染防ぐためにも、冷蔵庫へ保管の上、1週間から10日以内に使い切ることが望ましいです。キャップなどに汚れを付着しないようにして保管してください。 ○錠剤・散剤:湿気や紫外線を避けて、冷暗所に保管しましょう。食品などについている乾燥剤と一緒にタッパーや缶容器の中に入れておきましょう。その際には、小さな子どもさんが間違って食べてしまわないように置き場所に気を付けてください。 |
|
子どもが急に熱を出しました。以前調剤してもらった解熱剤を使用してもいいですか? | |
小児の薬は、体重で量が決まります。体重の変化によっては効き目が弱い場合があります。 また、前回と症状は似ていても、原因などの違いから全く違うお薬を用いる場合があります。 一度かかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。 |
|
貧血で受診したのに、鉄剤と一緒にビタミンC製剤(シナールなど)が処方されました。どうしてでしょうか? | |
鉄は、酸化されると吸収が悪くなります。せっかく服用した鉄剤が酸化されずにきちんと吸収されるように、抗酸化作用のあるビタミンCが一緒に処方されていると考えられます。(ビタミンCは、ものが酸化されるのを抑える作用があります。たとえば、ペットボトルの清涼飲料などにもアスコルビン酸という名前で添加されています。飲み物が酸化されて悪くならない役割をしているのですね。) | |
シロップと散剤は混ぜて服用しても大丈夫ですか? | |
基本的に、それぞれの1回分ずつを混ぜ服用しても大丈夫です。時間が経つと苦みが出たり、配合変化を起こす可能性がありますので混ぜたらすぐに服用してください。 | |
散剤を嫌がって飲まないので、何かに混ぜて服用させてもいいですか? | |
基本的には液状や半液状のものと混ぜて服用することは問題ありません。ただし、以下の点に注意してください。 (1)お子さんの主食になり得るもの(母乳、人工乳、離乳食など)に混ぜるのは避けましょう。味が変わってしまったことで、今後それらを拒絶する癖をもってしまうと 栄養上大変です。 (2)混ぜたお薬は、その場で飲みきるようにして、保存などはしないようにしましょう。味が変化したり、配合変化がおこってお薬が効かなくなることがあります。 (3)一部の抗生物質(クラリス、ジスロマックなど)は、混ぜる相手の種類によって苦味が強くなるので注意してください。もらった薬を「『混ぜて良いか。』『何と混ぜたらよいか。』分からない時」、または「お子さんがお薬を飲まなくて困っている時」は、遠慮なく薬剤師におたずねください。 |
|
2種類以上の目薬を点眼する時に同時に点眼してはいけないのはなぜですか? | |
最初に点眼した目薬が吸収されるまでに5分くらいかかるからです。二つの目薬をきちんと吸収させるために、少なくとも5分以上はあけてください。 | |
目薬がいつも溢れてしまうのですが、きちんとさせているのでしょうか? | |
目に入る量は1滴よりも少ないので、溢れているように感じます。眼内に一滴入れば十分効果が出ますので、さし直さなくても大丈夫です。 | |
朝食を摂らず「昼・夕・深夜」に食事を取っている場合、「朝・昼・夕食後服用」のお薬はどのように服用すればいいですか? | |
医師の特別な指示がなければ、昼、夕、深夜の食後に服用してください。1日3回服用の薬は、効き目が長続きしないため、忘れず服用することが大切です。理想的には、8時間間隔で3回服用すれば、1日中効果を維持できます。食後に服用する事は、胃への負担を減らしたり、習慣化の観点から服用忘れを防ぐ事に役立ちます。食後服用となっている薬でも、必ずしも食後の服用にこだわることのないお薬もありますので、気になる点は薬剤師にご相談ください。 | |
県外の医療機関を受診したところ、「乳幼児の医療証は県外では使えない」と言われ、病院では会計がありました。この医療機関発行の処方箋を住所がある県内のかかりつけ薬局に出した場合は薬の会計はありますか? | |
住所のある都道府県の薬局では、医療証が使用できるため処方箋の発行医療機関が県外でも会計はありません。 | |
自立支援公費で、まだ薬局の指定を受けていない場合でもお薬の会計が1割負担になりますか? | |
原則として指定を受けないと1割負担にはなりません。 | |
軟膏はどれぐらいの量を使用すればいいですか?簡単な目安を教えてください。 | |
一般的にチューブの場合、大人の指第一関節までで手のひら2枚分、それ以外の場合は少し皮膚が光る程度で十分です。 | |
目薬は開封後どれぐらい使うことができますか? | |
点眼時に容器外の細菌や目やになどの異物が混入することから、基本的には1か月程度たつと目薬の容器内は雑菌が繁殖している確率が高くなります。なので、一か月を目途に新しいものを使用することが望ましいです。 | |
子供が粉薬を嫌がるのですが、服用させるために混和するものについて教えてください。 | |
アイスなど冷たい物は味覚を麻痺させるので苦いお薬でも服用しやすくなります。またヨーグルトやゼリーなどツルッと呑み込める流動性の良いものもおすすめです。ただし抗生剤には混ぜ合わせることで酸味や苦みを増すものがあるので注意してください。お子さんへの服用方法についてお困りの方は、薬剤師にご相談ください。また、1歳未満のお子さんにはちみつを服用させることは避けてください。はちみつの中にはボツリヌス菌がいることがあり、免疫力の低い1歳未満の乳幼児が摂取すると、この菌が作る毒素により神経障害を起こすことがあります。ボツリヌス菌は熱や一般的な消毒にも耐えられる芽胞というバリア機能を持つため加熱殺菌されているはちみつやはちみつを原料としたアイスなども同様に注意が必要です。 | |
乳児の薬を服用させるときは、ミルクの後でないといけませんか? | |
乳幼児は満腹だとお薬を飲まないことが多いので、ミルクを飲む前や機嫌の良い時に飲ませてあげて大丈夫です。 | |
お薬の冷蔵庫保存を指示されたのですが、うっかり入れるのを忘れてしまいました。そのままお薬を使っても大丈夫ですか? | |
冷所保管の薬も冷蔵庫に入れておかなかったからといって、数日で効果がなくなる等の支障をきたすことは殆どありません。ただし、その状態等によっては新しいものを使ったほうが良い場合があります。お薬をもらった薬局の薬剤師にご相談ください。 | |
漢方薬の効果は服用してからどれぐらいで出てきますか? | |
一般的に漢方薬は効果の実感するまで少し時間がかかることが多いですが、一つの目安として配合の生薬の数が少ないほど効果出現が早い傾向があります。ただし、芍薬や甘草、大黄などの生薬は屯用でも効果があります。 | |
処方せんに期限があるのですか? | |
あります。全国共通で処方箋は発行された日を含めて4日間有効です。土日や祝祭日も関係ないので連休前などは注意が必要です。ただし、例外的に処方箋に特別に期限が記載されている場合もあります。 | |
薬だけ欲しい場合、薬局に説明の紙を持って来ればいいですか? | |
処方せんが必要です。説明書だけではお薬はお渡しできません。病医院で処方される薬は、医師が症状に応じて必要な薬を必要な量だけ処方し、それを薬局で調剤してお渡ししています。同じような症状だからと言って自己判断だけで継続するのは妥当ではない場合があります。医院に相談し薬の継続について判断してもらったうえで処方せんを発行してもらってください。 | |
塗り薬に塗る順番はありますか? | |
厳密なものはないようです。先に保湿剤など広い範囲に塗るものを塗って、後から炎症止めなど局所に使用するものを塗ったほうが良いという先生もいらっしゃいますし、肌に一番効かせたいものを直接つけた方がいいから炎症止めから先に塗った方がいい、という先生もいらっしゃいます。ただ、強さが異なる場合は弱いものから強いものへ塗っていった方が良いと思います。塗る順番が決まっていた方が塗り忘れも防げますので、受診時にかかりつけの先生に相談して塗る順番を確認しておくとよいでしょう。 | |
お薬手帳はどうして持たなければいけないのですか? | |
薬の重複投与や飲み合わせによる副作用から身を守るためです。特に長くお薬を使用されている場合や、複数の医療機関にかかっている場合、とても重要な情報となります。つけ薬でも飲み薬と合わないものがあったり、内科と眼科で同じ作用の薬が処方されたりします。事故・災害時に使っている薬がわからない、ということがないように、お薬手帳は薬局で作ることができます。是非おくすり手帳を活用してください。 | |
花粉症のお薬を飲んでいますが、痰がからむので、市販のかぜ薬を飲んでいいですか? | |
花粉症のお薬と市販のかぜ薬(総合感冒薬)には抗ヒスタミン剤という同じ成分が含まれることが多いです。一緒に飲むと効果よりも(眠気、のどの渇き、めまいなど)が強く現れることがあります。医師の診察を受け、花粉症の薬を飲んでいることを話してお薬を処方してもらうか、かかりつけ薬剤師に(箱や説明書など、飲もうとしているかぜ薬の成分が分かるものを準備して)相談してください。新しくかぜ薬を求める場合には、花粉症のお薬の名前をドラックストアの薬剤師に伝えて相談すると飲みあわせの問題ない薬を選択してくれます。 | |
目薬をさしたあとは、パチパチまばたきをした方がよいですか? | |
目薬をさしたあとは鼻に目薬が流れるのを防ぐため目をつむり1分くらいかるく静かに目頭をおさえましょう。まばたきの必要はありません。 | |
漢方薬にも副作用はありますか? | |
漢方薬にも副作用はあります。主な副作用は胃腸障害や発疹などで、服用をやめればなくなります。ただし中にはまれに肝障害や肺炎などの副作用をおこすものもあります。気になる症状があれば、医師や薬剤師に相談してください。 | |
漢方薬が食前で出されているのですが、服用を忘れてしまったときはどうすればいいですか? | |
漢方薬は一般的に空腹の時の吸収が良く、体に優しく吸収されていくため、食前や食間といったのみかたが多いですが、飲み忘れてしまった場合は食後に服用しても問題はありません。食前にこだわり1回分抜いてしまったりせずに食後でもしっかり服用してください。 | |
水虫の症状のあるところは指と指の間なのに、水虫の薬を足底全体に塗るように説明されました、どうしてですか? | |
水虫の原因は白癬菌という真菌ですが、症状のあるところのみで使っていても移動をすることがあります。真菌の逃げ道を全てなくすためには足底全体で塗る必要があるからです。 | |
寝る前に目薬したらいけないと聞いたことがあります、本当ですか? | |
寝る前に点眼することは、その目薬の種類を問わず問題ありません。過去に殺菌目的などで金属類を成分として用いているお薬がありました。このようなお薬は、熟睡後目玉の運動が止まってしまった後に目の中で偏って滞留して目を傷つけてしまう危険性があるので「寝る前に目薬してはいけません。」というような注意が生まれたと考えられます。今はそのようなものを成分として使っている目薬はありませんので大丈夫です。お医者さん、薬剤師さんの指示通りしっかりと寝る前に目薬しましょう。 | |
眼圧を下げる飲み薬を服用したら、なんとなく手がしびれるような違和感を感じます。これは薬のせいですか? | |
眼圧を下げるお薬の中には、眼圧を下げる作用のほかに手や足、首の回りなどがしびれたり、だるくなったりする副作用を持つものがあります。この作用は服用開始から半日から一日後にあらわれることが多いようです。原因は体内のカリウムという物質がいつもより少し多めに体外に出てしまうことから起こります。少し違和感を感じると思いますが、眼圧を下げるための大切なお薬なのでしばらく様子を見て服用を続けましょう。どうしても嫌になってしまったり、しびれ症状がどんどん悪化していくようでしたらお薬を処方してくれたお医者さん、または調剤してくれた薬剤師さんに相談しましょう。 | |
ジェネリック医薬品って何ですか? | |
ジェネリック医薬品とは、新薬の特許が切れてから、成分・規格・効能などが同等として承認された医薬品で、開発費がかかっていない分、薬価(単純なお薬だけの値段)が安くなっています。ただ、処方箋料が加算されることもありますから、金額についてはお薬もらう薬局にお気軽にお尋ねください。また、処方箋によっては、お医者さんの指示でジェネリック医薬品への変更ができない場合もあります。お薬の成分は同じでも、添加物が違っていたり、効能の出方に差があるとも言われているため、先生方の中にはジェネリック医薬品を処方したがらない先生もいらっしゃるようです。一度先生に相談なさってみてください。 | |
小児のアトピー患者さんに処方された薬以外に市販の保湿剤を使っても良いですか?(副作用も気になるし、ステロイドは痒がっているところだけにしたいので) | |
ステロイドの塗り薬は、どんな基剤の塗り薬の上からでも吸収されるので、市販の保湿剤を使っても問題ありません。 今回、からだ用に処方されている、 (ステロイド・プロペト「白色ワセリン」混合)の塗り薬は、患者さまの皮膚の状態を診察して、広範囲に使えるようにステロイド薬を薄めた薬ですので、保湿も兼ねて、からだの広い範囲に使っても大丈夫です。塗り薬では、長期間、大量に使わない限り、全身的な副作用は出ないと言われていますので、安心して治療を続けてください。軟膏の使い方についてご質問やご不明な点は薬剤師にご相談ください。 |
|