浦島太郎!

まったく料理!と言う物が苦手!と言うか、自分ではそのセンスがない!と思っているからなのか、関心がなかったのですが果物って一緒に保存して良いものと、してはいけない物があるのを、みなさまご存知でしたか・・・?
と言うのは、たまたま昨日食べごろだろうと思い、食べようとしたバナナでしたが、日曜日!と言う事も有り、つい余分なものを食べてしまい、お腹が一杯で食べずに今日食べようと思い取っておいてのですが、今日食べる時には、その姿が昨日とは全く違う! これ「食べられる?」と思うような姿になっておりました!
何故だか分からず、昨日一度は食べようとしましたが、明日にと思い、少しでも今の食べ頃を保つために、冷蔵庫で保存が良いかと思い、入れて置いたのですが、それが良くなかったのかな?と思ったのですがどうも違うようで?
その冷蔵庫に入れる時に、たまたま近くに有ったリンゴを一緒にビニール袋に入れ保存したのですが、それがいけなかったようでした!  
それが何故なのか?は知っている方は知っているのですよね!  その理由を聞いて、なーるほど!と、理解はしたのですが、果物でも相性が良い物と悪い物があるのですね!  ご存知ない方は知っておくと良いですよ!
それは果物などの中で作られる「植物ホルモン!」の「エチレン」と言う物質なのです!  この「エチレンガス」は野菜や果物などの成長に欠かせない大事なもので、この管理を上手にすることで、それらの鮮度を保ったり、損なったりすることをコントロールすることが出来るのです!  この管理を失敗すると、今回の私の様な事になってしまうのです!  くれぐれお忘れなく!
野菜や果物から出される「エチレンガス」は、その物の熟成を促す働きがあり、例えばリンゴが赤くなったり、バナナが柔らかくなったり、モモが甘くなるのも、その過程にこのエチレンガスが欠かせないのです!
バナナなどは木になっているのを収穫した時は青い時で、そのまま日本に運んで来てから、温度や湿度を管理した部屋で、このエチレンガスをかけて追熟させ、あの黄色く甘いバナナになると言います!
ただこのエチレンガス、野菜や果物により、その生成量や感受性が違い、まったくその影響を受けない様な「ブドウやイチゴ、サクランボ」などもあるのです!  これらの、影響を受けない果物などは収穫前にすでに甘くなっており、それこそもぎたての時が一番おいしく、その後、日にちが経っても、それ以上に美味しくはならない物もあるのです!
ここを上手に利用すると、時間が経つと、よりおいしくなるものと、買って来た時が一番美味しい!物とが分かり、食べ頃が分かるのです!
ちなみにこのエチレンガスが生成量が多いのは「リンゴ、バナナ、モモ、メロン、西洋梨、トマト」などで、その感受性が高い物は「リンゴ、バナナ、モモ、キウイフルーツ、メロン、カリフラワー、キャベツ、キュウリ」などがあると言います、他にも「ばれいしょ」なども、そこそこ感受性が高く、でも生成量はほとんどないものになると!
一般にカリフラワーやキャベツ、キュウリなど野菜は生成量は少ないが、意外と感受性が高い物が多いと言います!
と言う事から、今回の「リンゴとバナナ」これ超ヤバイ!と言うか、両方共に生成量は多く、さらに感受性が高い!物を一緒に入れていたのですから、それこそ浦島太郎の玉手箱ではないですが「アッという間に歳を取った!」と言う事で、昨日の食べ頃から今日の姿になってしまったのだと・・・!
ちなみに青果物約240種類のエチレン生成量とその感受性をまとめたリストが「農研機構 野菜茶業研究所」の「青果物のエチレン生産量・感受性・最適貯蔵条件リスト」でダウンロード出来、見ることが出来ると言いますので、参考になさるのも良いのではないですか!
何でもかんでも、冷蔵庫に入れて置けば大丈夫!と、何でもかんでも冷蔵庫のみなさま、まずはせめて生成量多いものと、感受性の高いものを一緒すると「浦島太郎」になりますから、お気を付けください!
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